Senti-G.com HOME紀行文>高井さやかさん、はるかに乗る

高井さやかさん、はるかに乗る
〜センチが何も無くなった旅行記〜






※この文章にはセンチメンタルグラフティ関連のことは出てきません。ほとんどPiaキャロット他のギャルゲーの話です。また時々かなりな鉄道専門用語が出てくる事もあり、知らない人にはまったく知らない話かと思います。が、これは北星の個人的趣味嗜好でサイトアップしてますので、その点だけご了承願います。



 
 

私が3月末くらいで会社を辞めたのは皆さん先刻ご承知のとおりである。実質の最終出社日は2月末だったのだが、有給の消化と言う名目で3月末くらいまで籍はあった。その途中で日本一周を始めたわけである。それいらいずっと無職の状態が続いていたが、めでたくなのかどうなのか11月1日付で仕事が決まった。

仕事が決まったのはいいのだが、11月は色々としたいことが多かったのである。まずこのサイトのTOPに募集告知を掛けていた「583系貸切」。これが11月16/17日であった。それと最近重要になっていたのが、「Piaキャロットへようこそ!!」(以下pia-movie)の映画鑑賞である。これが日時不定。いつまで公開しているかが判らない。仕事が決まらなければ、本当は11月15日に、10月に京都に引っ越した人参(Piaキャロットの隠語ね)の先輩S氏と大阪茨木で映画鑑賞してから夜行バス等で東京に移動、16、17と貸切に参加して札幌に戻ってくる予定だった。ところが仕事が決まってしまったので3連休なんて取れなくなった。いや、基本的に土日は休みにしようという会社なので上手く工面すれば三連休も取れるのだが、新入社員の私のシフトは決まっている。同時入社がもう一人いたので与えられたシフトは二つ。私は16日と17日の583系貸切の日程を見て選ばせてもらった。よくよく煮詰めるともう一つのほうが貸切に無理なく参加できる、と選んだその日の晩に気がついたのだが、既に遅かった。

そのシフトによると、11月の頭の三連休は文字通り三連休になるようだった。職場の先輩から「最後の土日の三連休になるかもよ」とは聞かされた。京都の人参の先輩S氏には前述の通り「15日に行きます」と伝えていた。確かに15日は休みだが一日だけである。それではあまりにも遊べない。せっかく行くなら長いほうがいい。となると明日からの三連休である(爆) S氏の携帯番号がわからなかったので携帯メールで確認をする。それが1日の夜。その日のうちには返事が返ってこなかった。

2日昼過ぎに起床。携帯を見るとメールが来ている。S氏だ。そこに書かれていた番号に早速電話。
S氏「もしもし」
北星「明日空いてる?遊びに行っていいかな?」

珍妙な電話である。札幌に住んでいる私が京都の友人に「明日遊びに行っていい?」って近所ぢゃないんだから(爆笑) 数年前の「高松旅行記−猛者と呼ばれた理由−」と似ている。あの時も数日前に「遊びに行っていい?」だった。

彼は空いていると言うことだったので早速明日会う事に決定。飛行機はネットで落札した株主特別優待券を使うつもりで、それが昨日届いているから今日の飛行機でもすぐに割引料金で搭乗出来たのだが、とりあえず明日と言う事にした。待ち合わせ場所は彼が「大阪都市モノレールを乗りつぶしたい」ということでその支線の終点の「阪大病院前」で落ち合うことになった。

ヘンな場所である(笑)

翌朝6時前に起床。身支度を整えて静かに家を出た。通りまで出ると丁度バスが来た。が、これに乗ると間に合わない。バスは私を待っていたが、手を振って乗車拒否をした。その後に来たタクシーに乗車。タクシーで最寄のJR駅まで行く。タクシーがゆっくりだったので焦ったが間に合った。

電車内で携帯を使って飛行機の予約をする。iモードは大変便利である。

新千歳空港に到着。チケットカウンターで株主特別優待券を渡して発券してもらう。
結構ゆっくりとゲートを抜けて、搭乗した。

指定された席番はかなり前であった。10A。入り口の左すぐ前の席である。

ほぼ定時であろう。出発。今年初めての飛行機である。去年は仕事をしていたので軍資金に余裕があったが、今年は無職状態が長かった・・・というより日本一周で資金を使い果たした為に乗れなかったのである。窓側の席であったがほとんど雲の上で地上は見えない。地上が見え出したのは機内サービスが始まった松本の上空当たりである。持ってきたあんぱんを開いて朝食とする。もちろん「あんぱん」はゲーム「Canvas」の橘天音(たちばな あまね)のネタである。

飛行機は松本から諏訪湖、富士山を眺めながら、飯田、豊橋上空を通過。真下に新幹線の線路が見えて、JR線と交差している。その側に駅が見える。「三河安城だ・・・(汗)」 新幹線が走っているのが見えた。知多半島上空を通過。真下に見える海岸線は山本るりかの海水浴スポット「中日ビーチ」だろうか。三重県側に入るとまた場所がわからなくなる。しかし山を越えると急に街が大きくなる。すでに関西圏である。下を近鉄電車が走っている。2両編成と言う事は支線だろう。信貴線かな? 支線の先には大きな駅がありそこからは複線のようだ。線路の上を何本も近鉄電車が走っている。黄色い特急の少し前には、赤い普通電車が逃げているのが見える。そのうち大阪城が見えて森ノ宮電車区に滞留する大阪環状線の電車が見えてきた。飛行機は北に向きを変え宮原操車場(大ミハソ)の上空を通過。止まっているのは「ハリウッドエクスプレス」で下関からきた「旅路」だろうか?

そうこうしているうちにグングンと高度が下がってくる。前方のスクリーンには既に大阪国際空港(伊丹空港)が目の前であった。

座席位置が出入り口のすぐ側だったのでかなり早めに降りた。同じ飛行機には苫小牧南高校の修学旅行生が乗っていた。

待ち合わせ場所は大阪都市モノレールの「阪大病院前駅」なので、モノレールに乗る。伊丹空港の利用は修学旅行の時から数えて3回目であるが、モノレールは初めてである。ホームに上がると終点の駅で一方にしか出ないのに「すいません、ここに行くにはこのモノレールでいいですか?」と聞かれた。札幌から飛行機で飛んできた人を捕まえて「豊中市緑ヶ丘」の住所の名刺を見せて「どういけば・・・」もないと思うが、とりあえず一方にしか出ないので「大丈夫です」と答えた。
しかし、私は教えた手前とっても不安であった。確かに豊中はこのあたりのはずで、阪急宝塚線が通っているはずだから間違いはないのだが、いかんせん「緑ヶ丘」の場所まではわからない。空席が多かったモノレールの中で一人立って考えていた。モノレールは蛍池に到着。ここは阪急との接続駅でここの駅員に聞けば判るのではないかと思ったが、教える機会を逸した。モノレールでドアの側に立っていると結構不思議な感覚に襲われた。さっき飛行機が伊丹空港に着陸する時の低空飛行の感覚と同じ感じである。

結局その「緑ヶ丘に行きたい人」はモノレールの途中の駅で降りていった。

私は阪大病院前に行く支線の始発駅「緑地公園」で降りた。次の電車まで時間がある。S氏の携帯にメールをいれて場所を確認する。

しばらくしてやってきたモノレールに乗車一番前の席を確保して出発を待つ。と、見覚えのある人が乗ってきた。S氏である。再会を祝す。やはり東京で今年の4月に会って以来である。S氏曰く、「阪大病院に早く着いたから戻ってきた」とのこと。しかし私が阪大病院前まで乗っていないのでこの電車に乗る。「メール届いた?」と訊くとS氏曰く「携帯忘れた(爆)」

積もっていた様々な話をしながら阪大病院前に到着。そのまま席すら立たずにその電車で折り返す。帰りは関西空港からの予定だと話したら、「帰りに大阪空港までモノレールに乗る予定だった」と言う。それぢゃ乗れないのは困るねということで、時間もあるので緑地公園から大阪空港行きに乗る。これからの予定は12時50分からのマイカル茨木のワーナーマイカルシネマズ(以下WMC)のpia-movieの鑑賞である。モノレール宇野辺駅から歩いて5分程度のところなので、とってもラクチンである。
モノレールは大阪空港に到着。「これなら阪大病院とかぢゃなくて正直に大阪空港で待ち合わせればよかったね」等と話す。大阪空港でも席を動く事すらせずにそのまま反対側の終点の門真市まで行く。門真市ではモノレールは一旦引き上げ線に入るため下車する。そうして折り返しのモノレールに乗車する。ようやく宇野辺に到着。下車する。S氏は「入場してから3時間も経ってるよ(笑)」と言ってはじかれないかどうか心配したがはじかれはしなかった。私がスルット関西のカードを入れると、改札機の画面に「残額0円」と表示されドキッとしたが、乗車前残額と運賃がぴったりだった為と判明した。
 

モノレールの車両。全面広告の車両もありますが、これはフツーの車両 (大阪高速鉄道門真市駅 2002/11/03 正午くらい)
 

宇野辺から歩いて無事マイカルに到着。30分ぐらい前であった。

建物がでかいのでどこにWMCがあるのかちょいと迷ったが無事に発見。チケット売り場で公開を確認すると12時50分からのpia-movieが電光表示の案内板にない!一瞬「間違えたか!?」と思ったが、すぐに電光表示が動き出てきた。「脅かすんぢゃねぇ!(苦笑)」

自宅でプリントアウトしてきた200円引き券を提示したが、「使えません」とあっさり断られた。それなのに1,500円の「学生」というチケットを渡された。二人して「学生!?」と顔を見合わせたが、もしかしたら時間が60分と短いので安くしているのかもしれない。

小さなシアタールームに入ると既に先客が結構いる。案の定男ばかりである。北星苦笑。なんだかんだ言ってこの一員に加わってしまったかと思うとちょいと寂しかった。

ベスト位置と思われる中段真中の席は埋まっているので、最上段の真中に位置を決めて腰を掛ける。斜め前の席で携帯を開いている人の待ち受け画面が「Piaキャロットへようこそ!!」の店長代理こと羽瀬川朱美さんなのをS氏とほぼ同時に発見して二人で苦笑。かくいう私も一昨日に携帯をP209iSからP504に機種変更して、その機種変更の40分後には「ポケットヒロイン」(シャルラクプラス提供のiアプリゲーム)を導入して待ち受けが高井さやかさんになっているので人のことは決して言えない。しかもポケットヒロインのPiaキャロットのヒロインは高井さやかさんと羽瀬川朱美さんを選べるので、どう見ても斜め前の人もポケットヒロインを導入しているに違いない。ということは私とまったく同類と言う事になってしまう。ああ、なんか最も避けたかった展開・・・・。

映画が始まる。

微妙に緊張してきた。

なぜだ!?(爆笑)

高井さやかさんだ・・・・。

うわ、顔のどあっぷ・・・・(汗)

ストーリーとしては、4号店のヘルプに高井さやかさんが一人で行く、というゲームとまったく反対の展開。主人公明彦に引き止めて欲しかったのに、「行ってらっしゃい」と見送られて「なぜ・・・」という、本当に反対の展開であった。ミス美崎海岸コンテストには4号店の店員全員が一チームとなってエントリーと言った変更点はあるが、一人を主題にはしていない(副題が「さやかの恋物語」ではあるが)ので、まったく問題はないだろう。新しいキャラクターも加わって(名前忘れた)ストーリーが展開していったが、その中で、冬木美春さんや愛沢ともみちゃん、寮の管理人だった木ノ下貴子さんの持つ「過去」が出てきた。私は結局これまでに高井さやかさんと愛沢ともみちゃんとだけ「懇ろ」(北星は好きなゲームには「攻略」という言葉を使いたくないんです・・・)になっているので、美春さんと貴子さんについては新鮮だった。しかし重いですなぁ・・・・(汗)

まぁ、突っつこうとすれば重箱の隅みたいな細かな点だけでなく、大きな点でも突っつく場所は山ほどあった気もしたが、一つだけ言わせてもらおう。

「高井さやかさんの歓迎会を寮の露天風呂で行うのはいかがなものか?」

せっかく一緒に入った木ノ下昇君が加われないぢゃないか! というより女性ばかりが浴槽内でタオルを巻かずに入っているのを見せるのは「サービス」と捉えているのかもしれないが、あまりにも「覗き見趣味」的な臭いがキツ過ぎて私は辟易であった。

結局、花火大会の日に明彦が本店からやってきて浴衣姿の高井さやかさんと一緒に花火を見て、「ついに二人の気持ちが通じ合った」というハッピーエンドの状態で終了。「浴衣姿の高井さやかさん」と言う点にゲーム内で主人公が縁日に出かける時に繰り返しつぶやいていた「浴衣は男のロマン・・・」という言葉を叶えたな、という点が見えてきたのが辛かった。高井さんも大変だ・・・・(苦笑)

エンディングはCGの花火が打ちあがる光景。ちょいと花火好きの私から見れば、CGの花火は格好良くなかったが、花火はアニメでも表現が難しいから仕方が無い。

終了後は二人とも微妙な面持ちであった。

S氏曰く「過去が語られるのが二人だけだった。朱美さんは出てこなかったなぁ・・・」
それともう一つ、これは何回か繰り返していた。「堀江由衣はあの一言だけでいいのか!?」

私は「堀江由衣だ!」とは判らなかったが、確かにビデオ屋の店員天野織江役として、4号店を脱走した(爆)愛沢ともみちゃんを探しているときに冬木美春さんから聞かれて一言だけしゃべっていた。

私はなぜ高井さやかさんが永見はるかさんからかかずゆみさんに変わったのか、それだけが気がかりであった。ゲームのおまけに永見さんの声が入っていたが、「これからも高井さやかと永見はるかをよろしく!」ととても元気に話していただけに、残念であった。映画展開もあるなら出たかっただろうに。

ゆっくりと出てくると、パンフレット等の販売コーナーにそれらしき一団がいる。独特の雰囲気とナップザックを背負った一団はそのまま秋葉原に放り込んでも違和感がない。というよりは水を得た魚のように動き出すに違いない。ちょいと離れたところで一団が去るのを待つ。とてもぢゃないがその一団と一緒くたに見られるのが私は一番嫌なのである。いや、映画を見ている時点で一緒くたにされているとは思うが・・・(汗)

とりあえず一団が去るのを見計らってからS氏と共にグッズ販売コーナーへと突入する。色々置いてある。F&Cとシャルラクプラスはこういうピンポイントでの大量攻撃が大好きである。NECインターチャネル(通称NEIC)はアニメイトを介した途切れない大量攻撃が好きであったが、ちょいと違う。
目の前に貼ってある大きなポスターは夏コミの時に2枚買ったのでお家にある。それ以外を適当に品定めをしてレジのお姉さんに告げた。レジ前のショーケースにも一部グッズがあり、それも頼む。表紙と裏表紙にやたら厚い紙を使っているためにスペシャルハードなカバーになっているパンフレット(ふつーはパンフレットって大きくて薄いよね・・・それ期待してたんだけど)はなんと「表紙の文字色の違いで2種類あります。赤ですか?青ですか?」と来たもんだ。内容同じなのに2種類買わせようって魂胆か!グッズ販売会社がよくやる手法である。あまり感心できないが、「フルコンプ」を目指すユーザーは迷わずに両方買ってしまうのだからユーザーが悪いのかもしれない。私?私は赤を買いました。青の購入予定はないです。なんかPiaキャロットっていうとぱろぱろの制服のせいか赤っぽい印象があるので・・・。この場合の赤と青って女の子向けと男の子向けではないです。たぶん。

会計時に告げられた値段は覚えていない。確か8,000円から1万2,000円ぐらいの間だったと思う。確か1万円予算で組んだ夏コミのグッズ購入と同じくらいの値段になり、「ああ、やっぱり予算通りだ」と思った記憶がある。レシートを求めたが「出ません」と却下された。むなしい。
消費税込みの値段で一円単位まで出てるものと、「1,500円」とかのキリのいいものがごっちゃになっていたので個々の値段確認に欲しかったのだが・・・。

まずは荷物をまとめる作業からである。クリアファイルやテレホンカード、ギフトセット(笑)といった小物はカバンの中に入るのでカバンの中に入れた。大物となったのは「クリアポスター」である。こればかりはカバンの中には入らないので、折れないように軽く丸めて袋に入れた。

終了!

一団はまだ残っていた気がしたが、我々は出る。

一階の食料品売り場で「飲み物の調達」と言ってとあるものを探したがなかった。

それはペプシコーラである。S氏は気がつかなかったようだが、映画内で高井さんと愛沢さんが4号店に向かう電車の中で窓辺においてあったのがそれであった。もちろん表記は「PEPSI」ではなく「PEBSI」だったかに変えられていたとは思ったが、完璧な小ネタドリンクの仲間入りである。私としては彼女らにはコーラではなくゲーム内で愛沢さんが飲んでいた「午後の紅茶」のようなものの方が似合う気がするが、それは単なる「幻想」なのかもしれない。

マイカルを出て茨木駅に向かう。今年の夏、大阪から乗った急行「あおもり」が新快速等の退避でこの駅の待避線に15分ぐらい止められたことを思い出す。あの時からこの駅を使うことは運命になっていたのかもしれない。

すると今日の待避線には長野運転所所属のジョイフルトレイン「浪漫」が止まっている。玄人S氏は「JTは詳しくない」と言うが、それは本当だろう。彼が詳しいのは旧型国電とか電気系統である。ホームの先端にはマニアが集結して写真を撮っている。これから梅田に向かう私たちも切符を買ってとりあえずそのホームに降りた。

ホームの先端に集まっているマニアに加わって写真を撮る。今日のカマは静岡の一般型EF65であった。一般型のEF65が旅客車を引っ張るのを見るのは私には新鮮であった。

静岡所のEF65 111牽引の長野所のジョイフルトレイン「浪漫」(JR京都線 茨木駅 2002/11/03 午後3時頃) 
 
 

しかしこういうマニアの中に加わるのにはさして抵抗がないのはなぜだろう? ギャルゲーを副趣味にしてからというものよく考える事である。

集まったマニアは雲の位置を見ながら光線状態を確認して撮っている。雲が流れて逆光になると、雲の状態を確認して「あと10分後までダメだ」とかほざいている。またこの先「山崎のカーブ」という有名な撮影地があるが、撮影者がかなり集まっているようなことを携帯で仲間と話している。「運行注意の指令が出た」とかもほざいている。いやはや・・・・。

「浪漫」ってそんなに珍しいのかな?特にJT色のカマでないし別に珍しいものでもないと思うのだが。それとも初来阪? 不思議であった。

ホームを移動して大阪行きの電車を待つ。私にはJTというよりスロフの吹き上げるディーゼルエンジンの音が好きであった。

やってきた快速電車に乗車。茨木を出ると次は新大阪で私たちにはとても便利な電車であった。221系。東淀川を通過するとすぐに新大阪で、その次は5分かかって大阪である。大阪駅には智頭急行の「スーパーはくと」と同時入線であった。S氏は「スーパーはくと」がディーゼルであると言う事を初めて知った風であった。私も「スーパーはくと」には乗ったことがない。

大阪駅に着いた。

まず向かうは北口のヨドバシカメラである。S氏は「ヨドヤバシカメラ」と紛い物みたいな名前をでっち上げて、あったら面白そうだと話す。

ヨドバシカメラの中で迷いながらまず上に行く。言ってみるとパソコン系ではなく失敗。ついでだから「鉄道模型」という文字にひかれて売り場を覗きに行く。扱っているのはセット中心で二人の求めるものはなかった。新宿の「さくらやホビー館」にはバラ売りの模型やキット等も扱っていたので私はそれを想像したのだが、違った。

地下のパソコン売り場に移動。S氏が「日本橋(にっぽんばし。大阪。東京のにほんばしではない)で捜したけど見つからなかった。」という太陽誘電(レーベル名That’s)のCD−Rを捜す為である。私はいつも札幌のヨドバシでこれを買っていたので「梅田にもあるかも」ということで来たのである。やっぱりあった。日本有数の電気街の大阪日本橋にないのにヨドバシにあった。私の前職の大型電気専門店には太陽誘電のCD−Rは扱ってなかった。しかし、結構多くの人が「太陽誘電のCD−Rは良い」と言っているようである。CD−Rの開発メーカーで、全数国内生産というのがいいのかもしれない。
S氏もこれからはここで買うようである。

その後パソコン周辺機器売り場に行くが、私にはてんで判らない。ノートを含めて三台も持っていると言うのに全てメーカーの既製品である。「いつかは自作」とは思っているのだが・・・。

次に行ったのがやはりというべきか当然と言うべきなのか結局なのか判断に迷うところであるがパソコンゲーム売場(アダルト)である。別に買いたいものがあるわけでもないのだがなんとなく覗いてしまうのである。S氏は欲しいゲームがあったようだが見当たらなかったみたいだ。S氏は又、私に「このゲームはどうなの?」と色々訊いてきたりするのだが、私だって全てのゲームをおさえているわけではない。というよりほとんど知らない。こう書くとパソコンパラダイスやE−Loginやバグバグやコンプティークと言った実写アダルト雑誌より十分濃いと思われる雑誌を読んでいるかの如くだが、ここに宣言する。私は前述の雑誌を一回も買い求めた事はない!

なんか腑に落ちない文章でヨドバシカメラは締め。

今度は反対側南口の大丸百貨店にある「ウイーンの森」へ行く。メイド好きのS氏が事あるごとに言っていた店である。彼曰く「ネットでは有名なメイド服ウェイトレスの店」だそうだ。一体どこのサイトにそんな事が載っているんだか・・・・。彼はどこのサイトを周っているのだろう?一切不明である。

大丸百貨店の確か4階にその「ウイーンの森」はあった。店内は女性しかいない。これでは男一人で入ることは不可能である。男二人でも厳しいものはあるが(爆) 「喫茶店」となってはいたが、完璧な「ケーキとコーヒー・紅茶の専門店」である。そこでケーキとコーヒーを美味しく頂く。味は本当に美味しかった。値段もそれなりにするが。

店を出てからS氏の評価を聞くと「良かった」と言う事であった。特段メイド萌えではない私にはサッパリである。彼には彼なりの拘りがあるようだがここでその詳細を書くことは辞める。

その後、御堂筋線で難波へと向かう。最初S氏は「全ての地下鉄は梅田を通る」と言っていたが、電気街最寄の「恵美須町」がある堺筋線は梅田を通らない。梅田のずっと東の「天神橋筋六丁目」を通って行くのである。仕方がないので御堂筋線に乗って難波を目指したのである。

難波駅一番前の階段から南海難波駅の下をただひたすら南へ向かう。難波駅の北のほうから出ると道頓堀とか戎橋筋に近いのだが、南から出ると南海の難波駅まで来る事が出来る。頃合を見て外に出ると位置は丁度良かったものの雨であった。私は傘をもってくるのを忘れた。

とりあえずゲーマーズを目指すが、道を一本間違えて失敗。ちょいと遠回りになった。中に入ったものの特段する事はなかったりする。センチグッズが無いのは昔からの事だし、Piaキャロットグッズを捜したもののそれもなかった。入り口付近はでじこと言った自社開発キャラクターの他にほぼ自社開発といっていいようなぴたテンやギャラクシーエンジェル、ちっちゃな雪使いシュガーといった商品群で占められている。本当にマニア向けの店だと思う。店に来たついでにアニメ版To Heartのエンディング曲であったSPYのACSESSを捜すがやっぱり見つからなかった。古い曲だし、CD自体昨年5月に解散したバンダイ・ミュージックエンタテインメントからの発売であったから仕方ないだろう。

店を出て、同じ並びの中古ソフト屋へと行く。今年4月にも来た店だ。私は私でなにか良いゲームはないかな?と捜す。が、ナニが良いゲームなのかは判らない(苦笑) とりあえずRを頂いたものの途中で完璧に進める事が出来なくなったstudio e・go!の「キャッスルファンタジア−エレンシア戦記−」を探したりする。が、本当にそれ以外はよく判らない物ばかりである。そのクセに結構持っているのが多かったりするのだから話にならない。

何も買わずに店を出る。

その後、S氏お勧めのソフマップ4号店へと向かう。この店は日曜日の午後6時から20%引きというタイムサービスをしている店で、皆それを目的に来ているらしい。ぐるっと品定めをしながら馬鹿話を繰り広げる。色々「これはどうかな?」とS氏に訊かれるのだがよく判らない。S氏がとても気にしていたのが「心輝桜」というゲームで、「音声有」にこだわる氏は「どうなんだろう?」と訊いてくる。私も箱をグルグルと見てみるが、どこにも音声有りか無しかの記述はなかった。

とりあえず6時まで時間が有ったので(この時点で買うのは決定!?)近くのソフト屋「ソフトランドぽち」に向かう。このお店「ホビーランドぽち」という鉄道模型店が別階にある。というよりそっちが目的である。私が欲しいのはキシャ会社のインレタ「広島地区115系用」である。これがあれば、我が家で塗装変更した115-3000にインレタが貼れる。ところがインレタはなかった。その他にもkitchiNの「川造型電車熊本更新後」とか、適当なGMのキットとか、ワールド工芸の「銚子デハ701/702、2両完成品」とか、見たいのは色々有ったのだが、全て無かった。中古品にも食指を動かされるようなものは無かった。

仕方が無いので階を降りて「ソフトランドぽち」に行く。こちらはパソコンゲームを扱っている。ズラリ並んでいるゲームソフトを見ていく。S氏が欲しいと言うソフトを捜すが、見つからない。私の食指を動かされるソフトも無かった。「それ散る」こと「それは舞い散る桜のように」(メーカーはBasiL)が結構高い値段で売っていた。さすが人気ソフトである。しかし、S氏はこういうシナリオのものは好みでないようだ。端っこにネットオークションで「メーカー回収にあった作品です」と記されてグルグル回っていた(落札後暫くすると又出てくる)「お兄ちゃんやめて」というタイトルからして危険なソフトが6,000円ぐらいで並んでいた。「おっ!?」とは思ったが、思っただけで買わない。買ったとしたらここの記述はカットすると思う(マテ)

S氏は「ガラスの館」というゲームを買い求めていた。

6時が近くなりソフマップに戻る。二人であーだこーだ言いながらギャルゲーを選ぶ。微妙に賑やかな客だった気がする。6時を回ると店員が「6時半までタイムサービス!2割引きです!」と大きな声を上げ始める。客もそれに釣られるようにレジに並んでいく。私は「カゴが無いのが不便だな・・・(爆)」等とまるでギャルゲーを買うような風情ではなくなっていた。結局私は日本一周中に発売されて名古屋大須のソフト専門店でやまぶきさんと待ち合わせした時に売場一杯に装飾されていたのが大変気になり、その後東京に出てきた時も秋葉原の店でも大きく宣伝されていたのが非常に気になっていた戯画の「Ripple」(2002年4月5日発売)と、最近気にしているメーカーであるF&Cのフェアリーテールブランドの「さくらんぼ海岸」と、どこからとも無く見つけたビジュアルアーツの「恋愛CHU!」の三本を選択。S氏は「気になっていた」というパッケージからして陵辱系(瀧汗)の「メイドの館」を選んだ。このソフトは発売元が「メイド倶楽部」とメーカーからして危険である。しかし、二人してどうにも笑いがこらえられない。二人の好みがあまりにも違いすぎるのである。S氏はやはりメイドが好きなようであるが、私はどうしてもほんわか恋愛系が好みなのである。

彼が「気になる」を連発していた「心輝桜」は買わず仕舞だった。

さて、大きな紙袋に入った荷物を持って、ソフマップを出る。紙袋の中にアダルトゲームが4本も入っているというのは民衆に知られたら微妙に嫌であるが、仕方が無い。

堺筋線の恵美須町から入り、やって来た阪急電車に乗って途中駅まで行く。そこから「Kanonの駅だ!」と地下鉄を乗り換えて、守口市まで行く。守口市には「京阪本通」というなんとなく凄い地名がある。ただそれだけであるが。

地下鉄の守口市を出ると国道1号線で、京阪の守口市まではちょっとだけ離れている。てくてく歩いて京阪モールのある守口市駅南口に到着。日本一周中にこの駅前で車を止めて朝っぱらからKanonをプレイしたという思い出の駅である(爆)

(上) 守口市駅前の夜。 雪は降っていません。少女もいません。待っている男もいません。(京阪電鉄京阪本線守口市駅前 2002/11/03 午後8時頃)
(下) 今回全面的に御同行頂いたS氏。多謝!
 

しかし、本当にゲームと同じ風景である。センチの背景が実景写真であることにとても驚いた私であったが、普通のイラストを使用したゲーム背景が実景をモチーフにしている事にもっと驚いたものである。

S氏は「アニメではあそこに木が植わっていた」と言うが、鉄研の先輩A氏からダビングさせてもらったアニメ版「Kanon」をまだ見ていないので、なんとも言えない。

もう夜の7時を回っているので辺りは暗いし、別にタイヤキ屋も無い。雪が降っているわけでもなければ、ベンチに座っている男がいるわけでもない。別にまったく普通の街と普通の駅である。しかしKanonというゲームの背景になったことがこの普通の街を狂わせる原因となったのである。

別にいいや(爆)

ひとしきり守口市駅を眺めたあと、京阪電車に乗る。S氏の最寄駅は京阪の伏見桃山駅である。守口市から急行に乗って中書島まで行き、中書島から普通電車に乗り換える。

伏見桃山に着いたのは既に8時を回っており、予定していた「スーパーで惣菜を買って晩御飯」ができなくなってしまった。そばのスーパーは8時で閉店らしい。

駅から続くアーケード商店街に入ってみる。スーパーは閉まっている。角にタイヤキ屋があり、二人して「食い逃げ娘」の話をするが、閉まっている。食料品店のようなスーパーらしきものがあったが、よく見ると菓子店であった。本当にメーカー発売の菓子食品ばかりを扱っているのである。

結局、コンビニのようなところで適当に惣菜を見繕って購入した。

S氏宅はアパートの一室であったが、お世辞にも広いとは言えないほどかなり狭かった。これが京都の造りかと思わせる。そこでとりあえずS氏の炊いたご飯で晩御飯。その後S氏秘蔵の「Piaキャロットグラス」でワインまで御馳走になった。食後は適当にS氏が横浜時代に撮り貯めた「アニメオープニング集」のビデオを見たりした。私はどうしても「作画監督」とか「色彩設定」とかアニメーターが誰なのかが気になって仕方が無かった。

その後は我が家から持ってきた14タイトル30数枚のゲームのアレである。依頼されたもののどうしても見つからなかった「カナリア」のDisc2や、計算上どうしても足りない「AIR」なども持ってきていたがそれらはアレしなかった。それ以外にも持ってきたもののアレしなかったのも結構有った。やっぱり枚数が多すぎるのである。

夜も更けて二人のテンションは微妙に高い。彼が買ったのは「ガラスの館」と「メイドの館」でどっちも「館」が付く。「ヤカタ系だ!」と微妙な括りを私が付けた。しかも「メイドの館」は札幌のヨドバシカメラでも扱っていれば奥のほうにおいてある商品・・・黒箱である。とてもぢゃないが近づきたくない商品群・・・・。黒箱から、「ブラックボックスだ!」と私が又名付ける。私が買ったのは「Ripple」と「さくらんぼ海岸」と「恋愛CHU!」でタイトルからしてホノボノである。箱は「Ripple」が青いが、他二つは白基調で「ホワイトボックス♪」。
「館系ブラックボックス派」のS氏と、「ホノボノ系ホワイトボックス派」の北星。・・・どう見てもゲームの趣味は合いそうにない(爆笑)

寝る前に「Ripple」の箱の微妙なところに書かれていた「あっちっち フゥフゥ」という謎な言葉を発見。その奇妙な言葉を繰り返しながらハイテンションのまま眠りについた。

結局「Ripple」買っちゃったよ・・・。
 



 

翌朝9時45分。
配達に来た宅配便のベルの音で目が覚めた。
のんびりと起き上がったものの、これからする予定が無い。「せっかく関西まで来たんだから廃止届も出てしまった有田鉄道!」と昨日言ったものの、S氏は乗り気ではなかった。有田鉄道は最終列車が午前中に出てしまうと言うまったく使えない鉄道である。今、この執筆中に思い出したが、土休日は運休であった(爆) この日は休日の月曜日なので運休であった。

午前中からかなりのんびりと過ごす。本当は昨日見つけそこなったキシャ会社のインレタとか、KitchiNの金属キットとか、色々模型屋巡りもしたかったのだが、なかなか腰が浮かなかった。そう。北海道はやっぱりキットもインレタも少ないのである。模型を作るときだけは本当に東京が羨ましい。通信販売も結構盛んになってきているが、模型雑誌のRMモデルズにもキシャ会社の広告は載っていても、通販先が書いてないのである。

そんなうちにもぽけっとした午前中からエロゲーの話で盛り上がるってどーゆーことですか?(汗)
さすがの私も休みの自宅でも午前中はゲーム動かさないって言うのに・・・(爆)
 
S氏はKanonをビデオキャプチャで取り込んだものをCD−Rにして渡してくれた。こうすればビデオテープ以上に希望の画面への再生が早くなる。ということである。

ただ、同じように日本一周先の椹野さんにCD−Rにしてもらった「まほろまてぃっく」を実を言うとまだ見てなかったりする(汗)

S氏はKanonの他に「Piaキャロットへようこそ!!2」のエンディングを見せてあげると言ったが、とりあえずバッドエンディングで終わっているとはいえまだ途中(再会予定無し・・・ォィォィ)なのでそれは拒否した。

そんな昼前に起動したS氏の自宅のパソコンに「メイドの館」をインストールする。S氏はお湯を沸かし、スパゲティを御馳走してくれると言い準備してくれた。その脇で進むフルボイスの「メイドの館」・・・。内容は本当に怖い限りである。また文章がおどろおどろしい。私はどんなゲームでも「一般的に言う」ハッピーエンドを目指す(一部ゲームにあらぬハッピーをハッピーとするものがありますがそうぢゃない)のだが、とてもぢゃないが最初っからこの調子だとどんな選択肢を選んでも無理みたいだ。「少女の淡い夢と希望ですら・・・」等と言われた日には目も当てられない。これ以上の詳細記述は避ける。興味のある人は買って下さい。

「メイドの館」は持ち主であり、御主人様であるS氏によって強制終了させられた。えろげーを男二人でするもんぢゃありません。

代わりに私の「Ripple」がインストールされた。「Ripple」は「ホノボノ系ホワイトボックス」であるが、S氏はアレを希望した。

最初「Ripple」のオープニングムービー(以下op.mpg)が起動しなかったのであれっ?と思ったが後に動いた。そのop.mpgを見て爆笑!「これがギャルゲーだっ!」と言わんばかりの表現に「あっちっち フゥフゥ!」という謎の合いの手がかぶる。文字としてかぶってくるから独特を通り越して大変愉快になってくる。このop.mpgの動き具合はまさに「戯画」である。「ぷちチェリー」もくどいほど文字が動いたし、日本一周中にアレしてもらい、現在自宅デスクトップでプレイ中の「プラチナ」もくどいほど文字が出る。文字の出具合は比較少ないもののキャラの多さ(9人)と合わせてもオープニングはかなり賑やかである。「さすがにI’ve!!」とこのop.mpgだけで私は大変満足した。どこまでも「切なくて高級な恋愛小説」を具現したような「Piaキャロットへようこそ!!3」の「永遠のストーリー」と対極をなすような、どこまでも「ギャルゲー本来の賑やかさと楽しさ」を具現したようなこの「Ripple」の「あちちな夏の物語」。このop.mpgだけでも2,980円(割引前)は安い!と思った。

北星の中でクリティカルヒットとなった「あちちな夏の物語」。何回も反芻しているうちにスパゲティを食べ終わった(爆)

結局昼過ぎのかなり遅い時間になってからアパートを出た。出てからも「あっちっち フゥフゥ」と謎なフレーズが耳に付いて離れない。いや、離れようとすると私が離さない(爆) 昨日買えなかった伏見桃山のタイヤキ屋は前まで行ったものの結局買わなかった。それよりも私は「あんぱん派」なのである。

北星は昔は餡が嫌いだった。いや、つい最近まで嫌いだった。パンと言えばあんぱんよりクリームパン派であったが、橘天音があんぱん好きなので、あんぱん派にコロッと変わったと言う経緯がある。

伏見桃山で待って各駅停車に乗車。その電車のまま枚方市まで行く。途中枚方公園前だったかで向かいの席に座っていた親子連れが降りた。別に降りた事は問題ないのだが、カメラを席に忘れた。私はそれを取って親子連れに渡した。たまたま私が向かいの席に座った女の子がかわいいなぁと思いながら見ていたから気が付いただけの話である・・・・・・。

途中で特急電車に抜かれた。以前の京阪特急は七条を出ると京橋まで停まらなかったのだが、今は中書島にも停まる。S氏は「京阪特急の2階建ての乗りたい」と昨日話しており、中書島で乗り換えればよかったのではと話す。京阪特急は15分毎に走っているようなので、伏見桃山からなら必ず中書島で特急を待って乗ったほうが、京橋には早く着くような気がした。

枚方市から急行に乗り換えたもののどこまで行くか決まっていなかったので、多少迷った。S氏は京橋に行きたいようなそぶりも見せていたが、降りるとは言わなかった。京橋がアニメイトだけなら、私は行っても意味はない。それよりも日本橋に再び行くのか、それともどこに行くのかが決まるのが遅かった。結局GMストアーあべの店に行く事に決めて、とりあえず阿倍野駅まで行く事にした。たしかそこら辺の地図が書いてあった気がしたのである。ところが阿倍野駅に着いたものの、電話帳に「GMストアー」の電話番号が載っていなかったのである。二人で一生懸命捜したが見つからない。仕方がないので私の携帯でGMストアーのホームページを開こうとしたが、画像が大きすぎるのか固まってしまった。なんて不便なんだ!!電話帳に電話番号を載せる事もせず、携帯で見られるホームページも作らない・・・・。

仕方がないのでとりあえず捜しながら天王寺方面に向かう。すると思い出した! この辺にTSUTAYAがあったはずである。TSUTAYAに行けば本がある。本があればRMモデルズの広告で判る! 結局TSUTAYAより先に別の書店が見つかり、そこでの立ち読みで場所が判明。なんと結構離れているではないですかっ!! 急いでそっちの方角に向かう。住宅地を抜けて公園の脇をとおり巨大な空き地をすり抜けて歩いていくと、道端にサントリーの自動販売機発見!と言うよりペプシの自販機!! 昨日マイカルで買えなかったペプシコーラ350ml缶を無事購入した。が、ここで飲んでいる暇はない。ぎゃるげーの袋に放り込んで先を急ぐ。そのうち大きな通りに出た。

「まだ先かな・・・」と私が言ったが、S氏が先に「あっ!あそこだ!」と見つけた。丁度道路の反対側である。すぐそばの歩道橋を渡ってGMストアーあべの店にに入店。予想よりかなり小さな店だった。今はなくなってしまった東京の田端店よりも小さい。結構「あべのオリジナル」と言った商品を出している割には小さな店だなぁと思った。そこで割れてしまった一体窓ガラスとか、先の金属キットとか探してみたがなかった。「キシャ会社のインレタはありますか?」と訊いてみたものの、「取り扱いを止めたので残っているだけです」と言うことで、私の捜していた「広島地区115系用」はなかった。タヴァサホビーハウスの「103系用方向幕・ルーバーセット」も捜していたのだが、それすらなかった。半分食指が動いたのはGMオリジナルの「キハ24未塗装2両セット」ぐらいであった。がそれも結局買わなかった。

店を出る。S氏は地図を持ってきておりその地図で現在地を確認する。私が乗りたいのは南海難波駅17:30発の関西空港行きラピートである。既に発車まで一時間を切っている。案内図に「徒歩3分」と書かれていた地下鉄の駅までは3分以上かかりそうな雰囲気。ここら辺の地下鉄のどれに乗ってもまっすぐ難波に行くことは出来ない様なので、結局また阿倍野駅に戻る事にした。

阿倍野駅から地下鉄。とりあえずもう発車まで20分切ってしまったので(爆)、とりあえず次駅の天王寺まで行くことにした。天王寺から環状線外回り電車に乗って新今宮に行けばそこからでもラピートには乗れる。お互い地下鉄内では微妙に無言になってしまった。

阿倍野で少し待たされたが、地下鉄に乗ってしまえば天王寺はすぐである。

ここで堺筋線に乗り換えて日本橋リベンジを狙うS氏と別れた。

アベチカに出るとそこは実を言うとセンチスポット。改修前のアベチカを撮った写真はここである。私はそのままJR天王寺駅に入り、Jスルーカードを取り出して改札に入った。が、ここで面白い電車を発見!

「はるか45号 17:32 関西空港」

実を言うと「はるか」は乗りたかった列車である。「Piaキャロットへようこそ!!3」の高井さやかさん役の声優さんの名前が永見「はるか」さん。高井さんが好きな北星としては外せない列車であった。しかし、確か全席指定でとても高かったと言う記憶があり、それが乗車を阻害していたのである。

しかし、このまま新今宮に行ったとしてもラピートに間に合うかどうか自信が持てない段階で、「はるか」に乗るのであればあと7分の待ち時間がある。いくら料金がかかったとしてもここから乗ったほうがはるかに安全である。改札駅員に事情を話しJスルーカードを精算して改札外へと戻る。まず乗車券を先に求めてからみどりの窓口に駆け込んだ。

ここで初めてわかったこと。「はるか」には自由席がついていた。名前が入るのでとても指定席にしたかったのだが、結局自由席にした。私は左手に切符を握りしめたままみどりの窓口に来ていたので、駅員さんはすぐに「乗車券はお持ちですね」と特急券だけ発券してくれた。

やったー!これで札幌に帰れる!

帰りたくないのは事実だが、帰らないと明日の仕事に差し支える。仕事に差し支えると言う事は豊かなぎゃるげーらいふを送る為の軍資金の枯渇を意味しているので帰らなくてはならない。

結局大阪の締めは特急「はるか」になってしまった。

とにかく間に合った安堵はS氏に伝えたかった。S氏も間に合わなかったらどうしようと考えていたと思う。

ところが、ホームに下りたものの「はるか」は遅れているという。「東海道線での踏み切り事故の影響で」とドキッとするような事が平気で放送に乗ってきたが「7分の遅れです」ということで多少安堵した。

後続34分発の関空快速がLEDの発車案内に乗っていたが、先に消えてしまった。先発してしまったらしい。「はるかはどうなるんだろう」とちょっと不安になった。

それでも7分遅れで「はるか」入線。無事「はるか」45号に乗ることが出来た。良かった、良かった。
 

空席も無事見つけることが出来た。座る事が出来れば自由席は安いからいいけれど、「はるか」と言う文字が特急券に印刷されないので、それは少し残念である。

車内放送で、遅れの原因が東海道線の踏切事故で遅れていた特急「雷鳥」からの接続客待ちだったことが伝えれられた。

とりあえず、先ほど途中で買った「PEPSI」の缶を開けて一人乾杯。その後すぐに、地下鉄の中で心配そうにしていたS氏の携帯にメールを入れた。S氏からは程なくして返信が来て、それによると「休日でもソフマップは割引をしていたので、心輝桜を買った」とのことであった。私の通路をはさんで隣には、幼い女の子二人を連れた家族連れが「ハワイ」と書かれたパンフレットを開いていた。たぶんこれから本当にハワイに行くのであろう。私はと言えば、大きなソフマップの袋にぎゃるげーを二本と、丸めたポスターを入れて家に帰るところ・・・。

7分の遅れ、そして関空快速の後の出発が、どれだけ響いてくるか、途中での各駅停車等のその他の列車の追い抜きは?といった点が心配されたが、「はるか」は順調に阪和線を駆け抜け、無事関空への橋を渡った。途中ポイントをガチャガチャと渡る揺れで、「ああ、分岐駅の日根野を通過中だね」と気が付いたくらいで、徐行もなかった。定時運転をモットーとするJR西日本だからであろう。しかも、空港連絡特急であれば、遅れが出て困る人は多いはずである。

それでも7分の遅れをひきづったまま関西空港に到着。たくさんの人が折り返し列車を待っていた。

私は降りた後記念撮影。「はるか」の前頭部と、横の「はるかマーク」を写真に収めた。


 

関西空港に到着したはるか45号。今回初乗車。まぁ普通の特急列車ですね(^^;; (JR関西空港線関西空港駅 2002/11/04 午後7時20分)
 

改札を出る時に特急券も渡さねばならないかと思ったが、乗車券だけで降りる事が出来た。天王寺駅の時に乗車券を持たずに窓口で特急券を買おうとしたら、絶対「乗車券・特急券」の一枚になったものを渡されたはずで、それであれば回収されてしまい、記念に残す事は出来なかったであろう。

空港へと足早に急ぐ。すぐに自動発券機で発券し、危険物確認をされて中に入った。が、ここで引っかかった。理由はすぐにわかった。胸ポケットに入れていた高井さやかさんの缶バッジである(爆) 仕方がないのでそれを出して、もう一度ゲートをくぐる。今度はOKであった。

搭乗口の脇の売店があいていたので、そこでお土産として八つ橋を買った。なんか関西に来た時の定番になっている気がする。

まもなく搭乗開始となり、乗り込む。関西空港の利用は今回が初めてであった。今まで利用した事のある空港は、北から順に、新千歳、函館、新東京国際(成田)、東京国際(羽田)、大阪国際(伊丹)、高松、福岡、長崎、那覇、石垣、与那国の各空港である。

あとはまったく問題なく千歳まで運ばれて、家に帰った。

確か「Ripple」はこの日の晩に早速ノートPCにインストールされたはずである。
 

(2002.11.28up)