せつないゲームの正体は、これいかに?

センチメンタルグラフティとは?

北星が苦悶するまで大好きな恋愛アドベンチャーゲーム。

センチメンタルグラフティ。正式名称をSentimental Graffitiと綴るNECインターチャネルから1998年1月に発売された「恋愛アドベンチャーゲーム」である。
登場ヒロイン数は12人。同種のゲームの中では多い方に入る。

まず!

このゲームの最大の特徴は、「通常同種にありがちな学園恋愛ものではない」という点である。
確かに主人公は高校3年生であり、ヒロインも高校3年生であるが、近所でもなければ同じ高校でもないのである。

このゲームの帯には「忘れかけていた恋を探す旅物語」と書かれている。そう!このゲーム、旅が中心になるのである。

主人公は小学校時代から転々と日本全国を転校しまくっていた。長くても3年、短かったらたったの1ヶ月である。そうしてこの小学校1年から中学校3年までの9年間で12都市をまわり、そこで12人の少女達と忘れられない思い出を作っていた。

ゲームは一通の手紙から始まる。「あなたに会いたい・・・」

手紙には差出人もなく、その言葉しか書いてなかった。普通は「変な手紙!」の一言で片付けそうな手紙を、主人公はその言葉から少年時代に会った12人の少女の一人からだと確信し、日本全国放浪の旅に出るのである。そこで12人の少女達と再会を果たし、当時を思い出し、新しい思い出を作っていくのである。そうして彼女らとの当時別れ際に交わした約束を今果たし、「思い出の人」から「本当の恋人」となっていくのである。

すなわち、このゲームの基本は、

移動

である。

一週間のうち月曜日から金曜日は放課後5時間のアルバイトをして資金を稼ぎ、金曜日夜に「今週の目的地」を決めて旅に出る。土日で彼女達に会い、月曜日には戻ってきて学校へ通うのである。

これが基本。

金曜日の晩には留守電に吹き込まれた彼女達からの「逢いたいコール」が聞ける。主人公はこのコールと、別画面に親切に表示される「せつなさ度マップ」を見て、「逢いたい!」という思いを募らせている女の子に会いに行くのである。

センチメンタルグラフティをまったくわからないという方もこの説明でお分かりいただけただろうか?

今日のセンチ講義はここまで。次回からはこのゲームへの容赦ない突っ込みを始めます。もちろん補足があれば付け足していきます。
 
 

センチメンタルグラフティとは?第一回「基本」講義日平成13年6月29日